「クロコダイルとラコステの違いって何?」
ワニのロゴが特徴的なこの2つのブランド。
どちらもポロシャツなどのファッションアイテムで人気ですが、実は全く異なるブランドです。
特に、この2つのロゴが似ていることから「パクリなのでは?」という声も多く、過去には裁判にまで発展した経緯があります。
この記事では、ブランドの歴史やロゴの違い、裁判の判決結果まで詳しく解説します。
「どっちを選べばいい?」と迷っている方も、最後まで読めばスッキリするはずです!
- クロコダイルとラコステのブランドの歴史や発祥地の違い
- ロゴデザインの向きや特徴の違いと識別方法
- 商標権をめぐる裁判の経緯と最終的な判決結果
- どちらのブランドが自分に合っているかの選び方
クロコダイルとラコステの違い
ワニのロゴで知られるクロコダイルとラコステ。
どちらもポロシャツなどのファッションアイテムで人気ですが、実はまったく異なるブランドです。
「ロゴが似ているから同じ会社?」と思っていた人も多いはず。
しかし、発祥地やブランドの歴史、デザインにははっきりとした違いがあります。
特に、日本市場でも根強い人気を誇るこれらのブランドのルーツを知ると、選び方のポイントが見えてくるでしょう。
それでは、まずブランドの成り立ちから見ていきましょう。
クロコダイルは香港発のブランド
クロコダイル(Crocodile)は、1952年に香港で誕生しました。
創業者はデビッド・リー・カン。もともとはシャツやポロシャツを中心に展開し、ビジネスシーンにも馴染む落ち着いたデザインが特徴です。
このブランドのワニのロゴは、リアルな雰囲気を持ち、上品な印象を与えます。
特にアジア市場、日本では知名度が高く、中高年層の男性を中心に愛されています。
また、クロコダイルの製品は耐久性があり、手頃な価格で手に入ることから「高品質なカジュアルウェア」としての評価が定着しました。
一方で、ラコステとロゴが酷似していることから、「パクリでは?」という疑問を持つ人も多く、商標権をめぐるトラブルの歴史を持つブランドでもあります。
ラコステはフランス発のブランド
ラコステ(Lacoste)は1933年にフランスで誕生しました。
創業者は伝説のテニスプレイヤー、ルネ・ラコステ。
彼のニックネーム「ワニ(The Crocodile)」に由来し、ブランドロゴにもワニが採用されました。
ラコステは、スポーツとファッションを融合させたブランドとして知られ、特にポロシャツの先駆け的存在です。
動きやすさと洗練されたデザインを両立しており、テニスやゴルフなどのスポーツシーンでも人気を博し、世界中のファッション愛好者から支持されています。
ロゴも特徴的で、シンプルながら印象に残るデザインが魅力。
ラコステのワニは右向きでブランドの独自性を強調しています。
商標権の管理にも厳しく、他ブランドとの類似性をめぐって長年にわたる法的な争いがありました。
向き・デザイン・ブランドイメージについて
ロゴの向きを見比べると、ラコステのワニは右向き、クロコダイルのワニは左向きです。
この違いは一見すると小さなことに思えるかもしれませんが、ブランドを識別する上で重要なポイントとなっています。
また、デザインの違いにも注目してみましょう。
- ラコステはスポーツウェアの要素を取り入れたシンプルで洗練されたスタイルが特徴。
- クロコダイルはフォーマルなシーンにも馴染むクラシックで落ち着いたデザインが中心。
ブランドの印象を比べてみると、ラコステは世界的なスポーツブランドとして確立されており、ファッションアイコン的な存在。一方、クロコダイルはアジア市場を中心に、実用性を重視したブランドとしての地位を築いています。
このように、ロゴのデザインからブランドの方向性まで、ラコステとクロコダイルにははっきりとした違いがあります。
では、なぜこの二つのブランドは長年にわたり比較され続け、時には「パクリ」とまで言われるのでしょうか?
次は、その問題の背景について掘り下げていきます。
クロコダイルとラコステ なぜ違いが問題になるのか?
「ラコステとクロコダイル、ロゴがそっくりだけど何が違うの?」という疑問を持つ人は多いはず。
実は、このロゴの類似が世界中で商標権の問題を引き起こし、何度も法廷で争われてきました。
特に、消費者がブランドを混同してしまうことで、企業側にとって大きなリスクが生じています。
では、どのような問題が起こっているのか見ていきましょう。
商標権の侵害
ラコステとクロコダイルは、ともにワニのロゴを使用しています。
しかし、このロゴの類似性が原因で、世界中で商標権をめぐる争いが発生しました。
ラコステの主張
- 創業1933年の老舗ブランドであり、ワニのロゴは世界的に知られている
- クロコダイルのロゴはラコステと似すぎており、ブランドの価値が損なわれる
- 特にアジア市場では混同が起こりやすく、消費者を誤認させる可能性が高い
クロコダイルの主張
- 1952年に独自のブランドとして設立しており、別の企業である
- ワニのロゴは独自のデザインであり、消費者は区別できる
- ラコステが主張するほど、商標権の侵害には当たらない
この争いは、日本、中国、ニュージーランドなど、各国で法廷闘争に発展しました。
裁判の結果は国ごとに異なり、以下のような判断が下されました。
- 日本:和解により共存する形に
- 中国:両者のロゴが共存可能と認定
- ニュージーランド:ラコステが勝訴し、クロコダイルの使用制限
現在では、両ブランドの間で一定の共存ルールが確立されているものの、
新たな市場に進出する際には商標問題が再燃する可能性もあります。
ブランドの混同
消費者の立場からすると、ラコステとクロコダイルのロゴは似ているため、どちらのブランドか区別がつかないという声も多くあります。
混同が起こる理由
- どちらもワニのロゴを使用している
- ポロシャツなど、取り扱う商品のデザインが似ている
- 胸元に小さなワニのロゴがあるため、遠目には判別が難しい
- ラコステとクロコダイルの違いを意識せず、ブランド名を混同する人がいる
実際に、過去にはこんなケースもありました。
- 「クロコダイルのポロシャツをラコステだと思って買った」
- 「どちらが高級ブランドなのかわからない」
特に、日本ではクロコダイルの知名度も高いため、「ラコステ=フランス発」「クロコダイル=香港発」と知っている人は多いですが、
海外市場ではラコステの圧倒的なブランド力があるため、より混同が起こりやすくなっています。
このように、ラコステとクロコダイルのロゴ問題は、
単なるデザインの類似だけでなく、商標権の争いや消費者の混乱を引き起こしているのです。
クロコダイルとラコステ裁判の結果ではラコステ勝利
長年にわたり続いてきたラコステとクロコダイルの商標争いですが、ついにラコステの勝利で幕を閉じました。
2024年9月、デリー高等裁判所がクロコダイルインターナショナルに対し、「商標の使用を禁止する」という判決を下しました。
これにより、クロコダイルはラコステの商標権を侵害していたと正式に認定され、今後の製造や販売に大きな制限がかかることになります。
さらに、フィリピンの最高裁判所でもラコステが勝訴し、ワニのロゴが似すぎていることが問題視されました。
これまで激しく争ってきた両ブランドですが、今回の判決により、ラコステが商標権の保護に成功し、クロコダイルに対して優位に立ったと言えます。
ラコステとクロコダイルの特徴の違い
ラコステもクロコダイルもポロシャツをはじめとするファッションアイテムで人気ですが、ブランドの特徴には大きな違いがあります。
ここでは、それぞれの特徴を詳しく比較しながら、「どちらを選ぶべきか?」を考えていきます。
年齢層について
ラコステとクロコダイルは、それぞれ異なるターゲット層に向けた商品展開をしています。
ラコステの年齢層
- 20代~40代が中心
- 若者からビジネスマンまで幅広く愛用
- スポーティー&洗練されたデザインが好まれる
- ゴルフやテニスなどのスポーツウェアとしても人気
クロコダイルの年齢層
- 30代~50代が中心
- 大人の男性向けのシックなデザイン
- 落ち着いたファッションを好む層に支持されている
- ビジネスカジュアルやフォーマル寄りの服装にも合わせやすい
カジュアルで若々しいスタイルが好きならラコステ、シンプルで落ち着いた服装を好むならクロコダイルがおすすめですね。
デザインのこだわり
ラコステとクロコダイルでは、デザインの方向性が大きく異なります。
ラコステのデザイン
- シンプルで洗練されたスポーツスタイル
- 右向きのワニロゴが胸元に配置
- フランスらしいスタイリッシュなシルエット
- カラーバリエーションが豊富
クロコダイルのデザイン
- クラシックで落ち着いた印象
- 左向きのワニロゴが特徴的
- 伝統的なシャツやジャケットのスタイルが多い
- モノトーンや落ち着いた色合いが中心
スポーティー&都会的なデザインならラコステ、クラシックで上品なデザインならクロコダイル!
素材やクオリティ
どちらも高品質な素材を使用していますが、細かい違いがあります。
ラコステの素材・クオリティ
- ポロシャツは「ピケ素材」(通気性がよく、サラッとした着心地)
- 軽くて動きやすい素材が多い
- スポーツシーンにも適した速乾性・伸縮性が特徴
- 全体的にスリムなシルエット
クロコダイルの素材・クオリティ
- しっかりとした厚みのあるコットン素材が多い
- 耐久性を重視した作りで、長持ちする
- シワになりにくく、落ち着いたシルエットが特徴
- ビジネスカジュアルとしても使いやすい
軽やかでスポーティーな着心地を求めるならラコステ、耐久性が高くしっかりした生地が好みならクロコダイルです。
どちらを選ぶべきか?
ラコステとクロコダイル、どちらが自分に合っているのか迷う人も多いはず。
それぞれの特徴をふまえて、選び方のポイントを整理します。
こんな人はラコステがおすすめ!
✅ スポーティーでカジュアルな服装が好き
✅ 軽くて快適な着心地を求める
✅ 若々しいファッションを楽しみたい
✅ ゴルフやテニスなどスポーツシーンで着用したい
こんな人はクロコダイルがおすすめ!
✅ 落ち着いた大人のファッションを好む
✅ シックで上品なデザインが好き
✅ 耐久性があり長持ちする服を求めている
✅ ビジネスカジュアルにも使いたい
以上のようにラコステは、スポーティーで軽やかな着心地を求める人におすすめ。
特にカジュアルやスポーツシーンに最適です!
クロコダイルは、大人っぽく落ち着いたスタイルが好きな人向け。耐久性があり、ビジネスカジュアルにも使えます。
ラコステとクロコダイルの違いまとめ
ワニのロゴで知られるラコステとクロコダイル。一見似ていますが、発祥地もデザインもターゲット層もまったく違います。
✅ ラコステ → スポーティー&洗練されたカジュアルスタイル。20代~40代に人気
✅ クロコダイル → クラシックで落ち着いたデザイン。30代~50代向け
また、長年続いた商標争いではラコステが勝訴し、クロコダイルのロゴ使用が制限される結果となりました。
あなたのライフスタイルに合うブランドを選び、ワニロゴの魅力を存分に楽しんでくださいね!